2026年4月14日
わたしたちの食卓に並ぶ食品の安全性を確保するために、正しい知識を身につけましょう
普段の見学では、「細菌・ウイルス」に関する食中毒について案内することが多いですが、年間の統計ではこのような「自然毒」と呼ばれるものもあります。今回はそれらに関する記事をご紹介します。
じゃがいもは私たちの食卓に欠かせない身近な野菜ですが、扱い方を間違えると「ソラニン」や「チャコニン(カコニン)」という天然毒素による食中毒を引き起こす危険があります。じゃがいもを安全に美味しく食べるための正しい知識を学びましょう。
じゃがいもの毒素(ソラニン・チャコニン)は、摂取すると吐き気、下痢、おう吐、腹痛、頭痛、めまいなどの食中毒症状を引き起こします。
毒素が多い場所: じゃがいもの「芽」、光が当たって「緑色になった皮」、家庭菜園などで収穫された「未熟で小さな個体」に多く含まれています。
どれくらいで危険?: 体重50kgの人の場合、わずか50mg(0.05g)の摂取で症状が出始め、150mg~300mg(0.15g~0.3g)で死に至る可能性があります。
緑色の皮には要注意!: 通常のじゃがいもの毒素は100gあたり平均7.5mgですが、緑色に変色した部分は100gあたり100mg以上の毒素を含みます。緑色の部分を中サイズ1〜2個分(150〜300g)食べるだけで致死量に達する危険性があります。
毒素は「茹でる」「焼く」などの加熱調理をしても分解されず、減ることはありません。調理前の下処理が命を守ります。
芽は根元からえぐり取る: 芽そのものだけでなく、根元や皮より内側の部分も含めて多めに大きく取り除きましょう。
緑色の皮は厚く深くむく: 緑色になっている部分は、表面だけでなく内側も含めて全て切り落としてください。
苦みやえぐみは危険のサイン: 調理後に苦みやえぐみを感じた場合は、一緒に調理した他の食材も含めて絶対に食べず、迷わず捨ててください。
じゃがいもの毒素を増やさないためには、保存環境が非常に重要です。
自分たちで育てたじゃがいもは、不適切な取り扱いをしてしまうと毒素を含むじゃがいもができてしまうこともあるので、より一層の注意が必要です。
「土寄せ」を必ず行う: 成長途中のじゃがいもが地面から顔を出して日光に当たると、皮が緑色になり毒素が急増します。日光を遮るための「土寄せ(土をかぶせる作業)」は欠かさず行いましょう。
未熟なじゃがいもに注意: 十分に成長するのを待ってから収穫しましょう。未熟な小さなじゃがいもは毒素が多い可能性があるため、皮ごと食べたり、一度に大量に食べるのは控えてください。苦みやえぐみを感じたら食べないようにしましょう。
日々のちょっとした心がけで、じゃがいもの食中毒は確実に防ぐことができます。正しい知識を持って、安全に美味しくいただきましょう!
出典元:農林水産省