2024年6月 3日
新緑の季節になりました。今年の新茶を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか?
商品検査センターではおおむね4月~6月にかけて、お茶の栽培に農薬が適切に使用されているかどうか検査を通してで確認しています。
残留農薬検査は年間で計画を立て、検査を行っています。
検査を行うお茶は、新茶の緑茶だけではなく、今カフェインフリーで人気のルイボスティーやカモミールなどのハーブティーなど、様々な種類のお茶を検査スタッフが選定して検査をしています。
お茶などに多く含まれるカフェインやタンニンなどは、分析機器で農薬の成分を測るときの妨害成分として働きます。そのため正確な結果を出すために野菜など通常の検査と異なる手順が必要になります。
今回は、この時期だけに行われる「お茶の検査」を少し詳しくご紹介します。
興味がある人もない人も、検査センターでの検査を知っていただけると嬉しいです。
→→昨年のお茶の検査の様子はこちらから https://kensa.coopdeli.coop/info/2023/06/068439.html
茶葉そのものを食べることを想定し、お茶の状態ではなく
茶葉を粉にした状態で検査します。
↑きれいなお茶の色ですね。
↑溶媒に農薬が効率よく溶け出すよう、高速回転する刃で混ぜます。
なんと、1分間に1万回転!
↑これがお茶の検査で使われる、妨害成分を除去するための溶媒を準備している様子です。
↓ ↑の溶媒を加え、手で1分間振ります。
↓5分間遠心分離機にかけます。
↓二層に分かれます。
↑要らない成分が入った上の層だけをスポイトを使ってていねいに取り除いていきます。
↑色の濃いお茶だと層になっている部分が見えにくいので、慎重に作業します。
(2回繰り返します)
↑カラムと呼ばれる特殊なフィルターで、さらに妨害成分を取っていきます。
↑お茶の色も取っていきます。
↑こんなに透明になりました。
↓エバポレーターという機械で溶媒だけを蒸発させます。
↑※エバポレーター
※エバポレーターとは・・・
減圧することによって液体を積極的に蒸発させる機能をもつ装置です。
↑蒸発して少量になりました。
↓分析機器に合った種類の溶媒を入れます。
↑バイアルというビンに詰めた後、分析機器にかけます。
通常の「残留農薬検査」の様子はこちらからご覧いだだけます。→→https://kensa.coopdeli.coop/inspection/agrichemical.html