2023年10月23日
市販されているお弁当用抗菌シートがどれくらい効果があるのか調べてみました。
なお、抗菌シートは、からし・しょうが・わさびなどの天然由来の抗菌物質(アリルイソチオシアネート:辛み成分)のシートと銀イオンシートの2種類を調査してみました。
調査に使う食材は、お弁当の定番としてよく選ばれる冷凍食品の「鶏のからあげ」を選びました。シャーレに鶏のからあげをスライスしたものを置き、その上に抗菌シートをのせ、6時間ごとに鶏のからあげの菌数を調べていきました。
シートなし
カラシシート
銀イオンシート
調査結果
保存時間 | シートなし | カラシシート | 銀イオンシート |
---|---|---|---|
6時間後 | <1000 | <1000 | <1000 |
12時間後 | 5,000 | <1000 | <1000 |
18時間後 | 37,000 | 55,000 | 45,000 |
※一般生菌数とはいわゆる雑菌と言われているもので、食品の微生物汚染の程度を示す指標とされます。
結果を受けて
今回の調査では、シートをのせなかったものについては、12時間後から菌の増殖があり、2種類の抗菌シートをのせたものは、12時間後でも菌の増殖はみられなかったことから、抗菌シートを使用することによって、菌の増殖が多少抑えられることがわかりました。
しかし、抗菌シートは菌をやっつけるもの(滅菌用)ではありませんので、抗菌シートを使用したお弁当も、過信せず早めに召上がっていただくとよいでしょう。