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Vol.3 お弁当用の抗菌シートはどのくらい効果がある?

2023年10月24日

市販されているお弁当用抗菌シートがどれくらい効果があるのか調べてみました。
なお、抗菌シートは、からし・しょうが・わさびなどの天然由来の抗菌物質(アリルイソチオシアネート:辛み成分)のシートと銀イオンシートの2種類を調査してみました。
調査に使う食材は、お弁当の定番としてよく選ばれる冷凍食品の「鶏のからあげ」を選びました。シャーレに鶏のからあげをスライスしたものを置き、その上に抗菌シートをのせ、6時間ごとに鶏のからあげの菌数を調べていきました。

シートなしの写真

シートなし

カラシシート付きの写真

カラシシート

銀イオンシート付きの写真

銀イオンシート

調査結果

保存時間 シートなし カラシシート 銀イオンシート
6時間後 <1000 <1000 <1000
12時間後 5,000 <1000 <1000
18時間後 37,000 55,000 45,000
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※一般生菌数とはいわゆる雑菌と言われているもので、食品の微生物汚染の程度を示す指標とされます。

結果を受けて
今回の調査では、シートをのせなかったものについては、12時間後から菌の増殖があり、2種類の抗菌シートをのせたものは、12時間後でも菌の増殖はみられなかったことから、抗菌シートを使用することによって、菌の増殖が多少抑えられることがわかりました。
しかし、抗菌シートは菌をやっつけるもの(滅菌用)ではありませんので、抗菌シートを使用したお弁当も、過信せず早めに召上がっていただくとよいでしょう。