お知らせ 報告

【開催報告】「Zoomで開催!農研機構研究員の方から聞く~サツマイモのひみつ~」

2025年7月 3日

2025年6月27日(金)に、オンラインで「農研機構研究員の方から聞く~サツマイモのひみつ~」を開催しました。

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参加

当日はオンラインで67名の方にご参加いただきました。
参加の募集はコープデリの組合員を対象に、HPやカタログと一緒に配布している各会員生協の情報誌、コープくらしサプリにて行いました。

農研機構とは

農研機構(NARO)は正式名称を国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構といい、農業と食品産業発展のため、食料・農業・農村に関する研究開発を行っている機関です。また、研究開発の成果を社会に実装するため、国、都道府県、大学、企業等と連携して共同研究、農業生産者や消費者への成果紹介も行っています。

当日のスケジュール

(1)「サツマイモのひみつ」 
   講師:農研機構 中日本農業研究センター
      温暖地野菜研究領域 栽培管理グループ 上級研究員 田口和憲様
(2)「コープデリ商品検査センターについて」:コープデリの食の安全の取り組みと検査の紹介

サツマイモのひみつ

サツマイモの旬は秋冬ですが、今では一年中手に入るようなりましたよね。私食生活食生活にも身近なサツマイモを紐とき、歴史や生産工程、品種改良などについてわかりやすくお話しいただきました。

サツマイモは土の中の安定した環境で養分を根に蓄えるので、果実や実を食べる食物に比べて台風などの影響は受けにくく、窒素肥料が少なくてもよく育つという特徴があります。
原産は中南米で、江戸時代に中国から沖縄に伝来し、日本全国に広まり、おかずやおやつとして日本人の食生活に定着しました。終戦後には校庭や公園、畑の隅々までサツマイモが植えられ、多くの日本人のくらしを支えました。
近年、サツマイモの需要が伸びており、海外からの評価も高く、輸出が急増しています。特徴ある新しい品種で産地の基盤強化や加工品開発など、さらなる発展のために輸出拡大にも力を入れています。

2000年頃から「第4次焼き芋ブーム」と言われており、ホクホク食感からねっとりへと需要が変化する中、消費者ニーズの変化に応えた新品種が次々と誕生しています。品種改良から新品種ができるまでには様々な試験が繰り返され、10年以上の歳月がかかるそうです。

ここで新時代の品種の一部をご紹介します。
あまはづき:ねっとりと甘く黄色味が強く、貯蔵いらずなので収穫直後からおいしく食べられる。
ゆきこまち:冷涼地でもたくさん収穫でき、黒変が少なく、上品な舌触り、さらさらとした雪のような口どけ。

珍しい品種を見かけたら、ぜひ手にとってみて、お好みのサツマイモを見つけてください。

コープデリの取り組み

サツマイモに関するコープ商品とコープデリ商品検査センターで行っている食の安全の取り組みをご紹介しました。

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いただいた感想のご紹介

寄せられた感想の一部をご紹介します。
・さつま芋の流行の変遷(ホクホク感からねっとり感)から、品種改良の難しさや株を増やすためにはほかの植物のように播種ではなく、茎を植えることなど、新知見を得た。北海道でのさつま芋の生産できる「ゆきこまち」に関しては北海道の地温の高温化のデータも示され、改めて地球温暖化の影響の恐ろしさも感じた。

・こんなにたくさんの研究や農家さんのおかげで美味しいお芋をいただけている事がわかりました。早くしないと行っちゃうよ!、と焼き芋の車を追いかけた30年以上前。今では、スーパーや衣料品店の店先にさつま芋焼き器があり、いつでも美味しい焼き芋が食べられるようになりました。

・さつまいもの色々なお話が聞けて、興味深かったです。ありがとうございました。特に新品種は、市場に出たらぜひ作ってみたいと思いました。

・身近なさつまいもについて、歴史から生産過程、品種改良、種類、美味しい食べ方まで多岐に渡りお話しを聞くことができ、大変有意義な内容でした。初めて知ることも多く、最後まで興味が途切れることなく楽しみました。専門家の方のわかりやすい解説、カラーで写真が多い資料があるのも大変良かったです。検査センターの存在も今回初めて詳しく知りました。本日はありがとうございました。また専門家の方のお話しを聞く機会を楽しみにしています。

・知らない事だらけでした。生産者の方々が大変な重労働で作られていることを知り驚きでした。品種改良のお話もとても興味深いものでした。参加してよかったです。